15:19
ワードローブを、一新する。
これもまた、儀式のひとつだ。
明日のどこかの時間までかかってもよいので、やりきります。
17:01
いわゆる「こんまりメソッド」。すべての衣類をクローゼットから出して山にしてから「ときめき」で判断。ときめかない物には、感謝を伝え、さよならをする。
自分のものであれば良いのだけれど、わずかながら奏くんの物に出くわす。スーツにシャツ。動揺。そして帽子。あ、この帽子ここにあったんだ、似合ってて好きだったな。思った途端、あの日に戻される。逗子海岸をファットバイクで楽しそうに乗り回す奏くんの姿。
これは今じゃない。先回し先回し。心を抑えながら、奏くんのクローゼットに移した。
いつか、いつか、それができるようになるまで。今は手はつけなくても良い。
まずは、自分のことを。自分のことを、やりきろう。
17:20
ようやくすべて終わった!
Ikeaの大きな青い袋 x2 に詰めたさよならする洋服。リサイクルに持っていこう。
やっとここからだ。
22:02
どれだけの涙を流せば
どれだけの慟哭を越えれば
どれだけの、泣き疲れて泣き止むのを待ちながら泣き続ける時間を過ごせば
これを越えられるのだろう
もう、いくらでも涙は流した
会いたい
会いたい
どうしても会いたい
会えば
もっと会いたくなってしまうかもしれない
余計に苦しくなるのかもしれない
それでも、会いたい
.
いつか私も、奏くんのいるそこにたどり着くだろう。
今日かもしれないし、ずいぶん先の未来かもしれないし、明日かもしれない。
奏くん、その時が来たら、これだけ辛い日々を過ごしたんだから、お願いだから迎えに来てね。そうしてくれるのなら、その時をどこか心待ちにできるから。
会いたいんだよ、奏くんを感じたいんだよ、奏くんで満たされたいんだよ。もうずっとずっと。ずっと。ずっと。
涙で溺れそうだ。会いたくて苦しくて限界に近い。恋しくて、苦しくて、どうしようもない。
それでもこうして、「私」の純度100%になってしまった暮らしを、なんとか立て直そうと、なんとかやっているよ。見てるよね?見てる?たまには、そこにいるって、わかるように教えてね。エネルギー?とかで包んでくれるのも大歓迎だし、夢への登場とかはどう?もう大大大歓迎なんだよ?夢だから、その場で大歓迎できるかは自信ないけど、でも、本当に会いたくてたまらないんだよ。
「夢で会えるのは整理がついた頃で、1年半以上経ってからだった」、梨衣ちゃんの言葉を思い出す。そんなに先なの…!?
毎日毎日、同じ現実で、逃げたくなる。
もう10時。明日のことがあるから、もういい加減泣き止まないと。
カモミールティー入れて、クッキーでも食べよう。