13:08
たくさん泣いた翌日は、起き抜けからとても疲れている。
雨がしとしと、身体もしとしと。
それでも、身体を起こす。豆を挽いてコーヒーを淹れ、パンを焼いて、サラダとコーンスープにネーブルオレンジ。朝食を食べて、お皿を洗った(放置していた昨夜の分も)。
お昼前には雨が上がっていた。散歩、どこに行こう。近所を歩くのはもう飽きた。カウチに沈んでいた体を引き上げて、スナフィと車に乗り込んで走り出す。走りながら考える。八鶴湖の上ルートか、昨日見つけた誰もいなさそうな middle of no where か。
今日は、誰にも会いたくない。
完全に、オフでいたい。
21:40
散歩からの帰り道、大型スーパーに車を停めた。
ここに来るのは、あれ以来だ。大家族御用達の大型スーパーは、ひとりの暮らしにはブカブカすぎる。でも、散歩中に浮かんできた手羽元入りのスープを作りたかった、というより、食べたかった。手羽元に加えて、ひとりランチが充実しそうな冷凍食品などを買ってみた。
結局、夜は、十穀米をいれたご飯を5合分炊いて(冷凍もした)、根菜とひよこ豆のトマトスープを作った。「今度こそ」と、意気込んで作ったケールチップスは、割と上手く行った。オーブントースターで150度15分。ケールチップスに合わせて…、スープに合わせて…、と、何度もワインに手が伸びる。でもその度に手が止まる。結局、飲まずに夕飯を終えられた。
週末に飲まずにいられたのは、ここ半年で初めてかもしれない。
ご褒美にと、マカダミアナッツのアイスにカフェインレスコーヒーを少々嗜んだ。
23:50
メモやレシピに仕事の記録。そういったものは、一括してEvernoteで管理している。2009年の使い始めから10年分のノートブックは、元来の整理下手で使い勝手が悪化している。仕事に支障が出そうになり、一念発起して整理に着手する。
一念発起。一緒にやっていた仕事の記録だけじゃない。一緒に行った台湾旅行のリスト、ウェディングの準備諸々、そして日記があるのだ。…だめだ、いけない。現行の仕事関連ノートブック以外は見ないことにしよう。
と思ってたのに、気づくと日記を見てしまっている。寝息をたてて眠る背中に幸せを感じている自分(しかもラフなスケッチ付き!)、ケンカの翌日にボディタッチが増えて「悪かったなでも嬉しいな」。知人がガンになり、奏くんの背中に触れながら、「この幸せがいつまでも続くとは限らない。今のこの幸せが有り難い」。
心は、大揺れ。大荒れ。
でも、静かに受け止めるしかない。
この日々は修行なのだ。そこかしこに埋まっている地雷に揺さぶられ続けるのだろう。