16:07
青の好意で、整体師である共通の友人の治療を受けた。以下メモ。
・歩くこと。「心地よい」を指標に、五分でも一時間でも。頭ばかりに行っちゃったり、考えすぎちゃうのも、歩くことがすべてを解決する。人間は歩くようにできている
・歩くときに力が外に逃げるので、地球にしっかり力が伝わるように歩く(そういう治療をした)
・ひとりの時間が増えたらいっぱい寝ると思う。今はこれで仕方ない。一個ずつ
・この先体が大きく崩れることはない。いつもよりもちろん低い状態ではあるけど、坂を転げ落ちるようになることはない
・無理をしない
23:56
東京駅から高速バスに乗った。家まで一時間弱の道のりを青と一緒に。バスは東京駅から出発し程なくして高速に入る。速度は上がり、川を眼下に夜景が窓を流れていく。治療後の身体と頭はぼーっとしていて、眠いような気もしたけれど、眠る感じでもない。このバスに乗ってこの光景を見ながら、いつも奏くんにLineをしていた。バスに乗ったよ、何時何分に着くよ。オッケー。駅に着くと彼は必ずそこにいた。一度たりとも遅れずに。
「零」
隣に座る青に顔を向ける。
「手をつなごう」
小さくて温かい青の手。その熱。その柔らかさ。涙が溢れた。そのままずっと、その手をつないでいた。