病院での1ヶ月

仕事の日

10:18

東京に向かう特急の中で仕事をする。
今日の大一番への、プレッシャーと緊張。

飴が2個、丸っこい小さな手にのって、目の前ににゅっと登場した。隣に座る母親くらいの女性が、何も言わずに、暖かくニコニコと、こちらを見つめていた。

少しのおすそ分けとその気持ちが、本当に嬉しい。
今日一日、私らしくがんばろう。

この一ヶ月、やっぱり何かに守られているんじゃないか。それぞれはバラバラなのに、どうしてこうも上手いこと、私をひとりにさせないでくれるのだろう。

0:33

とても疲れているのに、気持ちが高ぶって眠れない。

大一番の仕事は上手く行った。

フルに仕事しなくなって3週間以上経つし、身体的にも精神的にも、自分のコンディションに不安があったのは事実。チームメイトの支えもあって、しっかりと評価してもらう結果が出た。何より心から安堵した。

今日は全然奏くん感がない。とても寂しい。

奏くんはどんな1日を過ごしたんだろう。

私のことは考えたりしたかな。

私に会いたいと思ってほしい。私のために頑張ると、そう思っていて欲しいし、言葉で言われたりしたい。

したい、されたい、そういう気持ちが、なんでこう出て来ちゃうんだろう。苦しくなるのは自分なのに…。

さくらももこさんが亡くなった。ショックを受けている。あの日、一軒目の病院で、目に入ってきたエッセイを、手に取り読んでいた。これなら今の私も読める、と、立ち寄ったブックオフで何冊か買って、時折読んでいた。だから余計に。そして、まだ若い。奏くんと歳があまり変わらない。

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