22:21
もう一度、あなたと出逢うことが叶うのなら。
あんなに厳しかった私はさっさと捨てる。
一緒にいるのに仕事のことばかり考えていた私は捨てる。
最優先は、一緒にいる時間。2人にとって楽しくて心地よいものにする。
もう一度、あなたと出会うことが叶うのなら。
28:02
奏くんの夢を見た。
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階段を上がっていく。2階で彼は、目を閉じたままで横たわっていた。そっと近づくと、瞼が重そうに少し開く。眩しそうな様子で、その大きな目が眩しそうに開いていく。うーん、と、目を覚ました。
「生き返ったんだ…!」
嬉しくて嬉しくて、覆いかぶさるように、そっとそっと抱きつく。
その唇に、そっとキスをした。
階下で心配している友人、えみちゃんのところに駆け下りていく。帰り際の背中をつかまえて、興奮のまま伝える。
「実は昨夜息を引き取っていたのだけど、生き返ったよ!」
えみちゃんは涙ぐんで、「よかった」と心底喜んでくれた。横にはくみちゃんもいて、ふたりと手を取りあって大いに喜んだ。
安心して帰っていく二人を、手を振りいつまでも見送っていた。
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目が覚めて、薄暗い天井を見上げていた。
「生き返った」の言葉が鳴り止まないまま、生ぬるい涙が耳を濡らしていた。