10:22
キッチンで朝食の準備と片付けをしつつ、窓の外に目をやる。
よく晴れた冬の青空に少しの白い雲。今日も寒そうだ。十分な陽射しにストーブの熱で、家の中は温かい。
ストーブ前の特等席で、スナフィはストーブを見つめたり眠ったりしている。
2018年12月31日の朝。2018年の、最後の1日。
またあのシーンがループする。9月1日、夜10時半。暗い部屋のベッドの上、光るiPhoneの画面。茉奈との会話。義母が病院に持ってきてくれた書類。
一生、抱え続けるだろうし、一生、こうやって見返し続けるのだろう。
気持ちを切り替える。
切り替える。
切り替えは、早いはずだ。