3ヶ月目

2018/11/23 暗くて静かな夜

20:28

みんなみんな、誰かをうしなって

みんなみんな、それを抱えて

それでも、優しさをその笑顔に携えて

今日も生きている

それを強さとも言うのだろう

21:20

ブリーチした頭皮の数カ所で、髪が固まっている。…なんか液体が出てるんだな…。頭皮が液体出してまでやるのは、この一回きりで良い。

ただ、ただただ、そうしたかったんだ。今回だけは。

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外房の夜は、とても静かだ。

何も点けずにじっとしていると、冷蔵庫や電化製品の出す音が低く静かに聞こえるくらいで、他の音はしない。

しばらくじっとして、静けさに耳を澄ます。

遠くに、車が走る音が聞こえる。遠くに。

ここの夜は、静かで、暗くて、怖い。

それが、外房の夜の第一印象だった。

あれはいつのことだろう。

千葉・外房は、未知だった。奏くんの運転する車で、夜の道を御宿に向かう。京葉道路幕張PAで休憩をして、どこかしらで早々と高速を下り、下道を走る。

車窓を流れる視界の半分は暗闇だった。真っ暗な田んぼが広がる向こうに浮かぶ月。そこにあるのはただそれだけで、その暗い夜が怖かった。

「こんなに夜が暗いなんて、ここで暮らすとか、怖いね」

確か、そんなことを奏くんに言った。

それから何年も経って、ここに暮らすようになってからも、夜の印象は変わっていない。静かで、暗くて、怖い。だから、夜は外に出ない。

眠っていたスナフィが起きてきて、伸びをしながら歩き、ぴちゃぴちゃとお水を飲む。

ひとりだけど、ひとりじゃない。

スナフィがいて良かった。

暗くて静かな夜に、心底そう思った。

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