2ヶ月目

忘れたくないことを、一度忘れるために

25:57

プロ主婦ふたりに来てもらい、キッチンの大掃除をする。

すべての物を出して(壮観だ)、いろんな物にさよならをし、使いやすいよう整理整頓してもらった。

これもひとつの儀式だ。

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モス経由で茂原公園へスナフィの散歩に行く。

相変わらず、Elizabeth Gilbert 著&ナレーションのAudiobook、「BIG MAGIC」を聴きながら。

その帰り道だった。

自分が独り立ちしたように、突然感じた。

奏くんは、私にとって、恋人や夫、パートナー、そして師でもあり、父親でもあり母親でもあり、そして私のHOMEだった。私の1番のファンで、尊敬して、支えて、育んで、笑わせて、楽しませて、絶対に近い愛で包んでくれていた。この10年、そのおかげで、私は「私」になった。

メタモルフォーゼ。生物学では「変態」の意だ。

奏くんというコクーン(繭)から巣立つところのようで、未だ繭の中のような気もしている。と言うことは、蛹なのだろうか。

紀亜が、蛹はスープなんだ、と教えてくれた。固い外側に覆われた中で一度はスープにまで溶け、そこから再構築し蝶になる。

今は蛹なのかもしれない。

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デザイン仕事、特にひとりデスクに向かって、ゼロからうんうん言ってデザイン案を作り上げていくということには、集中がなかなか続かない。

今日もまた、つい奏くんのことを考えてしまい泣き出してしまう。

そんなこんなで1週間。

とうとうJoshと沙子に現状を伝え、締め切りを伸ばしてもらうことになった。

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クリエイション。何かを創り出すこと。それは、自分のためにやるのだ。誰かのためじゃなく、自分のために。

だから、これも、自分のために書く。現在、未来、そして過去の自分がいるけれど、過去はもう過去だ。だから、現在の自分が、未来の自分のために、これを書く。

忘れたくないことを、忘れてはいけないことを、1度忘れるために。

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